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王道な話ですが。

18歳の時、バイト先の同僚に片思いをしてた。
その人には遠距離の彼女がいたんだけど、一途に彼女を想っているところも含めて好きだった。
高校生の時から付き合ってて、彼是2年の付き合いとか言ってたような気がする。
でも数ヵ月後、2人は破局。その事実を更に半年くらい後に聞いた。
それからなんだかんだあってその人と親しくなり
彼と彼の幼馴染みと幼馴染みの彼女と私で宅飲みをする仲になった。

その頃から彼は、深夜に酔っ払って私へ電話をかけてくるようになっていた。
電話の内容はいつも同じだったから、たぶん暇電だろうと思って相手をしてた。
ある日彼から、私へ電話をしてくるまでの流れを聞いた。

居酒屋へ飲みに行く→知り合った女性とホテルへ
女友達と飲みに行く→ホテルへ
が出来なくて寂しい時、私に電話をしているんだと彼は話してた。
理由は、大好きな彼女からフラれたことで女性不信になり、恋愛をする気になれない。
でも、夜1人になると寂しくてたまらなくなるから、飲みに行って相手を探しているらしい。

当時、宅飲みの後は彼の部屋に泊まって翌朝帰っていたけど
1つのベッドで一緒に寝ても、私は手を出されたことが1度もなかった。
そのこともあってか、単にバカなのか
「失恋の苦しみから逃れられないのね!」
と彼の支えになろうと前向きに片思いを続けた当時の私は、本当におめでたい奴だと思う。

そうこうしている内に、徐々に彼からの電話が増えていった。
本人曰く、女性を抱いて寂しさを紛らわすことはなくなったらしい。
それから数週間後、私は彼に告白した。彼からの答えは
「私ちゃんは恋人以上に大切な人だから、付き合って別れて会えなくなるのはイヤ。
 友達としてずっと一緒にいてほしい。」
だった。
「まだ元カノの傷が癒えてなかったのかな?告白早すぎたかな?」
と彼の言葉を前向きに捉えて少し距離を置いた。
その数週間後、1度意味不明な連絡があったけど、それっきり数ヵ月間連絡が途絶えた。

それから数ヵ月後の深夜、彼から連絡があった。
随分酔ってるみたいで、しかも今から会いたいと言われた。一緒に宅飲みをしたいらしい。
時間的にも断ったけど、どうしても会いたいとゴネるからタクシーで会いに行った。
そこで新しい彼女が出来たことを知り、連絡を断つことにした。

でもそれが最善の策だったのか、もっと話を聞くべきだったのではないか
と何年も彼のことをズルズル引き摺ってた。
その間何回か恋人が出来たけど、彼のことが心の片隅にあり、誰とも長くは続かなかった。
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そんな感じで数年経ったある日、彼と偶然再会した。

ストレートネックを治したくて訪れた整骨院で彼が働いていた。本当に奇跡みたいな偶然。
彼は私の保険証を見て
「・・・私ちゃん・・・?」
と呟き、私の顔を見て
「やっぱり私ちゃんだ!え?偶然?偶然?」
と驚きながらも彼は喜んでいた。
ただ、なんとなく彼の言動に違和感を覚えた私は、Facebookを含む連絡先を一切彼に教えず
患者として整骨院へ通い、その違和感が何なのか探った結果

彼女に一途で仕事に責任感を持ってテキパキ働き、社員からも信頼されていた彼@20歳は
遊びと仕事の区別が出来ず、仕事に甘えを持ち込む頼りない鍼灸師。しかも患者数人に手を出してるバカ
に成り下がっていた。
なんと彼は過去1人しか付き合った人がいなくて、初カノにフラれたあとは
ずっと初カノを引き摺ってて全く恋愛をしていなかったらしい。

確かに沢山突いてはいたけど、付き合った人は知る限り1人だよなー。
あれ?付き合ったの初カノだけじゃなくない?
と思ったらちょっと彼を軽蔑する気持ちが芽生えた。
また治療中に甘い言葉をささやかれまくるわ
自分の言動が元で冷やかされたり相手を怒らせたりしてるのに、被害者意識が強すぎるわで
淡い恋心は氷点下以下へと急降下した。

綺麗な思い出も、今となっては単なるヤリチ●との思い出でしかない。
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